skip to Main Content

はじめてマスタリングする時に知っておきたい4つのこと

ここではマスタリングについて解説しています。マスタリングの基礎知識、マスタリングに使うエフェクター、RMS値、オーディオ書き出しのポイントなどマスタリングをする時に知っておきたい事を紹介していますので是非参考にして下さい。

マスタリングとは

ミックスダウンで全体の音量バランス、定位の調整を行い、マスターボリュームのメーターを見て-3dBから-6dBに仕上げるのが一般的です。この段階で他のミュージシャンが販売している曲と聴き比べると、あきらかに音圧が低くボリュームが小さいと思うはずです。

曲作りの最後の行程であるマスタリングでこの差を埋めるためボリュームと音圧を上げ、さらに音に質感を加えていきます。この作業の事をマスタリングと呼びます。

マスタリングに使うエフェクターと順番

具体的にはミックスダウンの後にオーディオファイルに書き出したトラックをDAWソフトに読み込み、プラグインを使い調整を行います。テクノ、ハウス、EDM、ロックなど音楽の形態にかかわらず、マスタリングの作業内容にそこまで違いはありませんので以下の4つのエフェクターを順番通りに使用します。

イコライザー(EQ)で全体の不要な部分をカットする

最初にモニターヘッドフォンやモニタースピーカーで出音を確認しモコモコ鳴っている余計な部分をカットします。イコライザーにはパラメトリック・イコライザー(通称パライコ)とグラフィック・イコライザー(通称グライコ)の2種類があります。グライコは周波数帯域が固定なのに対して、パライコは周波数帯域が自由に調整できるという特徴があり、マスタリングではピンポイントで余計な周波数帯域をカットしたいのでパライコを使用する事をおすすめします。30Hz以下の超低音は、ほぼ聴こえないのでカットしスッキリさせましょう。

ご自身で不要な部分を確認する際のおすすめの確認方法は一つの目安として、理想とする曲や、近い曲をアナライザーで表示させ、自身の曲を確認して不要な部分がどの位あるか把握する方法です。アナライザーはDAWソフトに入っている場合がありますのでモニターヘッドフォンやモニタースピーカーで確認しづらい所があります。アナライザーで比較して視覚的に把握しましょう。

コンプレッサーを使って小さい音も聴こえやすく

2番目にイコライザーで調整した音にコンプレッサーをかけ音を圧縮させます。圧縮させると言われてもDTM初心者の方であればあまりピンと来ないと方が多いのではないでしょうか?ミックスダウン(2ミックス)した曲の中で大きな音がこれ以上大きくならないようにして、小さい音を大きくするのがコンプレッサーの役割で、音を平均化させるとも言われます。正しくコンプレッサーを使うと音が凝縮され小さな音も聴き取りやすくなります。

コンプレッサーを使い方やおすすめのコンプレッサーを以下のページで紹介しています。

マキシマイザーで音圧を稼ぐ

3番目にコンプレッサーで平均化した音にマキシマイザーを使い音圧を上げます。CDやitunesやBeatportで販売されている曲は、ほとんどプロのマスタリングエンジニアがマスタリングを行っていますので、しっかりと音圧が稼がれています。ですのである程度の音圧がないと「音が小さいね」と言われてしまいます。しかし、パンパンに音圧を稼ぎすぎてしまうと音の奥行きがなくなってしまったり、最悪の場合は音が割れてしまいます。

プロがマスタリングをして音圧を上げた場合は音圧があるのに、奥行きや広がりがあります。マキシマイザーでの音圧の扱いは注意が必要です。

リミッターでピークを超えないように

どんなに綺麗な音で奏でられたメロディーでもボリュームメーターのピークである0dBを超えてしまうと、音が割れてしまう(クリップする)と綺麗な仕上がりにはなりません。0dBを超えてしまわないように防止するため4番目にリミッターを入れて音が割れる事を防ぎます。

リミッターはあくまでも音割れ防止のために使用しますので、ここで音圧を稼がないようにして下さい。

RMS値を見ると音圧が分かる

RMSメーターを使用すれば音圧を計測する事が可能です。一般的に曲のRMS値は-8dBから-11dBの間でマスタリングされていて、音圧がパンパンでマスタリングされた曲は-6dBから-7dBの間となります。アナライザーで理想の曲を自身の曲を比較するのと同じく、RMS値でも理想の曲と比較しマスタリングの参考にして下さい。

オーディオ書き出しに注意すること

イコライザー、コンプレッサー、マキシマイザー、リミッターの設定が終わればいよいよオーディオに書き出しです。ここでのポイントは書き出した際の音割れ防止のためにマスターボリュームを-0.1dBに設定しておく事です。-0.1下げたとしても人間の耳にはその差は聴き取れず、0dBと変わりません。オーディオに書き出す際の歪み防止策ですね。

Back To Top